免疫力はヨーグルトとキムチと関係があるの?
私たちにとって大切な免疫力。
万が一細菌やウィルスが体内に侵入してきえも、免疫力が高ければそれらを撃退してくれます。
免疫は私たちの身を守ってくれるのになくてはならない存在なんです。
そんな免疫力をアップさせる食品の一つに「発酵食品」が効果的ってよく言われてます。
発酵食品で思いつくものは、ヨーグルト、キムチ、納豆、味噌などではないでしょうか?
現代のウィルスや病気などに負けない体作りに、免疫力アップは必須ですよね。
今回は、そんな免疫力アップする発酵食品の「ヨーグルト」と「キムチ」の比較と、その他免疫力アップの方法をご紹介します。
免疫力をアップさせる発酵食品はヨーグルトとキムチのどっち?
どちらも効果的で、それぞれの乳酸菌が違います。
乳酸菌は、ヨーグルトなどの乳製品等に含まれる動物性乳酸菌と、キムチ等に含まれる植物性乳酸菌に分けられます。
どちらも同じ乳酸菌ですが、その生育環境は全く異なっています。
植物性乳酸菌は塩分や酸分が高く、糖分などの栄養も少ない苛酷な環境で生育している乳酸菌です。
一方の動物性乳酸菌は、ミルクなどの栄養分が豊富な棲み心地のよい環境で生育している乳酸菌なのです。
この二つが生きたまま腸まで届く力の強さを比較した実験結果があります。
それを見ると、植物性乳酸菌は動物性乳酸菌よりも生き残っている菌が多く、私たちのお腹の中でも力強い働きが期待できると考えられています。
ヨーグルトの乳酸菌
乳酸菌は、免疫細胞が集まる腸内環境の働きを正常にするよう助けてくれます。
すると、免疫細胞が活性化し免疫力がアップするといいます。
乳酸菌を摂ったグループと摂っていないグループで比較した場合、摂ったグループは
風邪やインフルエンザにみられる咳の症状が緩和したというデータもあります。
出典:Journal of Functional Foods 24(2016)492-500(IF 3.57)
ヨーグルトに含まれる乳酸菌の効果と菌種
期待できる効果・効能 | 菌種 | 商品 |
免疫力強化 | クレモリスFC株 | カスピ海ヨーグルトプレーン(フジッコ) |
ラブレ菌 | 植物性乳酸菌ラブレ(カゴメ) | |
ガセリ菌SP株、ビフィズス菌SP株 | ナチュレ恵(雪印メグミルク) | |
BB536株 | ビヒダスBB536プレーンヨーグルト(森永乳業) | |
便秘予防・解消 | LB81 | ブルガリアヨーグルトLB81プレーン(明治) |
ラブレ菌 | 植物性乳酸菌ラブレ(カゴメ) | |
ビフィズス菌Bifix | Bifix(グリコ) | |
クレモリスFC株 | カスピ海ヨーグルトプレーン(フジッコ) | |
BE80株 | ダノンビオ(ダノンジャパン) | |
ガセリ菌SP株、
ビフィズス菌SP株 |
ナチュレ恵(雪印メグミルク) | |
BE80株 | ダノンビオ(ダノンジャパン) | |
R-1 | プロビオヨーグルトR-1(明治) | |
LG21 | プロビオヨーグルトLG21(明治) | |
花粉症の改善 | BB536株 | ビヒダスBB536プレーンヨーグルト(森永乳業) |
シロタ株 | ヤクルト(ヤクルト) | |
シロタ株 | ソフールプレーン(ヤクルト) | |
L-92乳酸菌 | 守る働く乳酸菌L-92(カルピス) | |
アトピー性皮膚炎の改善 | クレモリスFC株 | カスピ海ヨーグルトプレーン(フジッコ) |
L-92乳酸菌 | 守る働く乳酸菌L-92(カルピス) | |
体脂肪を減らす | CP1563株 | カラダカルピス(カルピス) |
血糖値の上昇抑制 | クレモリスFC株 | カスピ海ヨーグルトプレーン(フジッコ) |
血中コレステロールの低下 | TUA4408L | 豆乳グルト(マルサン) |
※出典:乳酸菌の種類と効能を知り、自分に合う乳酸菌を見つけよう!
ヨーグルト+αで免疫力が高まる食品とは?
それは「ハチミツ」です!(※1歳未満の乳幼児には与えないでください)
ハチミツに含まれるオリゴ糖は乳酸菌の餌になり増殖します。
その結果、さらなる免疫力アップが期待できるんですね!
ちなみに乳酸菌は胃酸に弱い性質があるので、胃酸が薄まった食後に食べたほうが空腹の状態で食べるよりは腸まで届きやすいと考えられています。
(※製品によって異なります。)
免疫力をアップさせるその他の方法
ここからは、ヨーグルトとキムチ以外で免疫力を簡単に高められる方法を紹介していきます。
最近自宅にいる時間がながくなってる関係で、自宅で筋トレしている方も多いと思います。
少し息が上がる程度の運動は血流を増やす効果があります。
血流が増えれば免疫細胞が作られる骨髄の血流量が増え、免疫力のアップにつながります。
という事は、鍛えているので免疫力が高い!?はず?と思いがちですが、実は運動はただやればいいという訳ではないのです。
激しい運動は、筋肉組織にダメージを与えてしまします。
過度な運動をすると筋肉を修復するために、免疫細胞が筋肉に集中してしまうため、逆にウィルスや細菌を撃退する力が低下してしまいますので要注意です。
免疫力がアップする手軽で効果的な3つの方法
1.入浴:ゆっくり湯船に浸かる
湯舟に浸かるのは大切なんですが、その際のポイントは「自律神経」です。
自律神経とは?
私たちの意思とは無関係に内臓や血管の機能を自動的に調節する神経系のこと。
交感神経と副交感神経の二つの総称を自律神経といいます。
交感神経=興奮したり、緊張したりしたときに優位になります。
副交感神経=安静、リラックスしたりしたときに優位になります。
そして、この副交感神経が免疫力アップのカギとなるんです!!
出典:東京都市大学人間科学部医学博士 早坂信哉先生(健康カプセル 2017.11.26放送「入浴より」)
入浴のポイントはお風呂の温度
42℃が自律神経の境界線
自律神経の境界線とはいったいどういう事なのか?
被検者A、B、Cの3人に41℃と42℃のお風呂に入ってもらった後に、唾液中の免疫物質を測定して変化を調査。
41℃の方が数値が高く免疫物質が増えていたというデータがあります。
(41℃・42℃免疫物質の変化(分泌型免疫グロブリンA)
なんと3人とも41℃の方が数値が高くなって免疫物質が増えていたことがわかります。
国立スポーツ科学センタースポーツ研究部博士(スポーツ医学)清水和弘先生は下記のように言われてます。
- 41℃は副交感神経が高まる入浴の温度といわれている。
- 継続していけば免疫力の維持につながる。
- 入浴時間は体が負担を感じないおよそ15分が目安になります。
- 42℃は交感神経が優位になります。
- すると肺の気管支が拡張しやすくなり、気管支炎などの予防にもつながります。
対策:ぎゅっぱー体操
医療現場で筋弛緩運動といわれる一種の治療法で、椅子に座った状態で顔と両手に力をいれ
10秒間ギュッとやります。
そうすると筋肉が緊張し交感神経が活性化されます。(交感神経:心拍数増加、血圧上昇などをつかさどる神経)
その後、両腕をだら~んとして力を抜きます。
そうすることで、筋肉が弛緩し副交感神経が優位になってきます。(副交感神経:心拍数減少、血圧下降などを司る神経)
それを繰り返しすることで、自律神経をほぐしてあげます(自律神経が整って血流が良くなる)
この方法は朝起きた時や仕事中など、ちょっとした空き時間に行うのがおすすめですね。
筋肉の緊張と弛緩を繰り返す事で、リラックスした状態になり血流も改善することから、免疫力アップに期待がもてます!
免疫力を高める方法はまだまだあります!
免疫力アップには睡眠の質を高めることも大切!
眠る前のスマホは、光の刺激によって身体が緊張状態になります。そうなると血流が悪くなって睡眠の質も下がり免疫力が低下する原因になってしまうんです。
睡眠の質を高めるには、スマホは眠る約2時間前から控えるようにしましょう。これだけでも快眠、免疫力アップに繋がります。
質の良い睡眠とは、体がリラックスした状態なので血流が良くなり免疫力がアップします。
睡眠の質を高める3つの方法
- 朝日を浴びる:朝日を浴びることで体内時計がリセットされ夜に睡眠を促すメラトニンが分泌される。
- 朝食にバナナを食べる:脳を活性化させるドーパミンを増やす働きがあるので、朝にピッタリなんです!
- 眠る前の白湯を飲む:暖かい飲み物は副交感神経を優位にする働きがあるので、リラックスし快眠につながります(ただし、紅茶、緑茶、ココア、ウーロン茶などのカフェインを多く含む飲み物は、眠気がさめてしまうのでNGです)。
免疫力アップにはバランスのとれた食事が大切
全体的に免疫力を維持するためにはバランスが取れた食事をすることがポイントです。
そしてもう一つ大切なのは食べ方です。
食材も大事ですが、食べ方ひとつでその効果も大きく変わるんです。
免疫力アップ食材
1.【きのこ】
注目するのは豊富に含まれている「β-グルカン」
食品医学研究所所長 医学博士平柳要先生の解説によると、きのこには免疫細胞に刺激を与え活性化させる効果があります。
免疫細胞には、β-グルカンを開ける鍵穴をみたいなものがあり、その鍵穴みたいなものにβ-グルカンがくっつくと免疫細胞が活性化します。
動物実験で、マイタケを食べたグループとそうでないグループの免疫細胞の活性率を比較したデータがあります(マイタケによる免疫細胞(NK細胞)活性率)
それを比較すると、マイタケを食べた群の方が活性率が高くなっていた事がわかりました。(マウスでの14日間計測)
そんなきのこの中でも、特に免疫力アップに効果的だというのが「マイタケ」です。
マイタケにはβ-グルカンはもちろんの事、MDフラクションとい成分も含まれていて
免疫力を高めてくれるんです。
注意点、きのこ煮たりする場合、煮汁までたべないと効果がない。
きのこの栄養素は水溶性のものが多く、汁ごと接種できる味噌汁などがおすすめです。
免疫力がアップする食べ方
2.【生姜】
生姜の辛味が免疫力アップにつながる食べ方
生姜には辛味が特徴の辛味成分ジンゲロールという成分が豊富に含まれています。生姜を加熱すると免疫力を向上させるショウガオールというい成分が生成されます。
このように免疫力アップにうってつけのマイタケと生姜、そんな二つの食材がタッグを組んだ最強レシピ「マイタケと生姜の粕汁」!
身体温まり免疫力も高まる一品です。
マイタケと生姜の粕汁レシピ
- 材料(二人分)
- 生姜(すりおろし):小さじ2
- マイタケ:100g
- 人参などおこのみの野菜
- だし汁:400cc
- 酒粕:40g
- 味噌:大さじ1
- 塩:少々
- 青のり:適量
免疫の大敵となる存在あり!
ここまで、免疫力をアップさせる方法として睡眠、入浴、食べ方をご紹介してきましたが、実はこれらの大敵となる存在があったのです。
それは「ストレス」です!
ストレスを感じると、免疫細胞の働きを抑制するホルモンんが分泌され、免疫力の低下につながってしまいます。
そんなストレスを自宅にいながら簡単に解消できる方法があります。
自宅にいながら簡単にストレスを解消できる方法
それは「泣く」ことです。
ストレス解消の秘訣は「涙」です。
泣くことがどうしてストレス解消につながるのか?
そこで下記のような検証をしたデータがあります。
実験の考察:東邦大学名誉教授精神科医 医学博士有田秀穂先生
検証
被検者に自律神経の働きを測定する機器を着けた状態で、感動する動画を30分鑑賞してもらい、泣く前と後の自律神経の働きを比較しました。
動画を見始めた直後は、交感神経が優位になり、動画スタートの2分後、涙がでてグラフにも動きあり。
泣いているときの変化、泣き始め直後から副交感神経が優位になりました。
つまり、泣くとリラックスしているときと同じ副交感神経が優位な状態になるのです。
脳が癒され精神的なストレスも解消されるというわけなんです。しかも効果は、ストレスを解消するだけではないんです。
なんと効果は1週間持続し、後から来るストレスにも強くなることがわかってます。
涙に秘められた驚きのパワー!思いっきり泣いてストレスとおさらばしましょ。
泣く以外にストレスを解消できる方法
それは「笑い」です。
人間は、笑うことでリラックス状態になり、ストレスホルモンの分泌量が低下します。
笑いは、楽しみながら免疫力アップできる唯一の手段です。
免疫力はヨーグルトとキムチどっちがアップするの?まとめ
今回は、免疫力をアップさせるためのヨーグルトとキムチをメインにお伝えし、さらに免疫力をアップするための方法もお伝えしました。
免疫力をあげるためには、免疫力の高いヨーグルトやキムチに含まれる乳酸菌を摂り、睡眠時間もしっかりとりつつ、バランスのよい食事を心がけるように致しましょう。
今はとにかくできることをしっかりやり、感染しないことが最重要課題ですね。